アルコール 肝臓病

アルコールと肝臓病の関係について

アルコールと肝臓病

アルコールを飲み過ぎると様々な臓器に障害が生じます。
中でも肝臓病は最も高頻度で生じ、重篤化しやすい病気です。
ここでは、アルコールと肝臓の関係について、詳しくお話していきたいと思います。

アルコールを摂取し過ぎるとどうなるの?

アルコールと肝臓病について話す看護師

アルコールを摂り過ぎたために起こる最初の肝臓病は脂肪肝です。お酒を飲み過ぎれば、誰にでも起こりうるもの。

 

最近では食べ過ぎによる肥満から脂肪肝になるケースや糖尿病に起因する脂肪肝も増えていますが、飲酒による脂肪肝はお酒をやめれば短期間で改善するのが特徴。脂肪肝の段階で禁酒をすることが大切です。

 

脂肪肝を放置して大量にお酒を飲み続けるとアルコール性肝炎になります。肝細胞が破壊されて炎症が起こるため、腹痛や発熱、黄疸の症状が現れます。

 

アルコール性肝炎の診断が下された人のほとんどは、残念ながら既に断酒が不能なアルコール依存症に陥っていることが多いようです。

 

つまり、一時的にはお酒をやめたり控えたりすることはできるけれども、
遅かれ早かれ元の飲酒量に戻ってしまうことが極めて多いのです。

 

一時的にお酒をやめて症状が改善できても、飲酒を再開するとアルコール性肝炎にとどまらず、肝硬変に進行してしまいます。肝硬変とはアルコール性肝臓病の最終段階。肝臓が小さく硬くなり、正常に働くことができる細胞の数が減って、肝臓の機能が失われてしまいます。

 

日本酒で約7合を毎日10年以上飲み続けた場合には20%、15年以上飲み続けた場合には約50%の人が肝硬変を発症すると言われています。大量のお酒を長期間毎日飲み続けている人で、尿の色が濃い、むくみや黄疸が見られるという場合には肝硬変の危険性が高いと言えるでしょう。

 

肝硬変の重大な症状としては腹水や吐血があげられます。肝硬変というと不治の病と思われていますが、アルコール性肝硬変の場合には、断酒を継続していると改善されるという特徴があります。諦めないで断酒を継続するようにしましょう。

アルコール依存者問題について

アルコール依存者の約80%は肝障害を発症しています。アルコール依存者の大半は毎日日本酒にして5合以上を10年以上飲んでいる人たち。

 

断酒が不能になっている人が非常に多いのが実情ですが、アルコール性の肝臓病はお酒をやめれば症状を改善できるところに大きな特徴があります。飲酒が原因で肝臓病になったら、断固として断酒に努めてください。

肝臓病を防ぐためにアルコールの適量を把握しよう

アルコールは過剰に摂取してしまうと肝臓に負担をかけてしまいますが、適量であればそこまで肝臓に負担をかけてしまうことはありません。そこで、アルコールの適量をきちんと把握し、調度良い量に留められるようにしていきましょう。

 

基本的に、人間の肝臓は体重1kgあたり約100rのアルコールを1時間かけて処理すると言われています。つまり、体重が60キログラムの人なら1時間あたりで処理が可能なアルコールの量は6gというわけです。もし4時間かけてアルコールを飲む場合は、24gまでOKということになりますね。

 

ちなみに24gのアルコールというと少なく感じるかもしれませんが、缶ビールにすると2本程度、日本酒の場合で1合程度になると言われています。お酒を飲む場合はこの基準を参考に、自分の肝臓に負担にならない量を意識していきましょう。

空きっ腹にアルコールは肝臓病の元!

人間が空腹の状態でアルコールを摂取すると、なんと本来の1.5倍から2倍近い早さでアルコールが吸収されてしまいます。その結果、血中のアルコール濃度が急激に上昇してしまい、すぐに酔いやすくなったり二日酔いになりやすくなってしまうのです。

 

当然、通常の倍くらいの早さでアルコールが吸収されるため、肝臓にも急激な負担をかけることになります。また、空腹の状態であるため胃の粘膜にもダメージを与えてしまい、胃炎を起こしやすくなってしまうなどの危険性もあるのです。空腹時のアルコールは避け、必ず最初に何かを胃の中に入れてあげるようにして下さい。

 

 

 

このように、過剰なアルコールの飲み過ぎや空きっ腹での飲酒は、肝臓に対して非常に大きな負担をかけ、肝臓病のリスクも高まります。暴飲暴食をしていなくても、アルコールが原因で脂肪肝や肝硬変を起こしてしまう人は、近年増えていると言われています。自分にとっての適量を意識して、お酒は飲み過ぎず休肝日を設けて肝臓を労りながら楽しむように心がけていくとよいでしょう。

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